ポイントカードの落とし穴

日 時 平成22年1月17日(日)
場 所 宝塚男女共同参画センター
講 師 鈴木尉久氏(弁護士)
 現在では誰もが必ず数枚は持っているポイントカードの意外に
知らない規制等についてのお話しでした。
 企業ポイントと言われるこれらのカードには、蓄積型(例:航空
会社のマイレージ)、即日使用型(例:家電量販店)、自社ポイン
ト型(例:街のパン屋さん)、共通ポイント型(クレジットカード)等の
種類がある由ですが、共通点は「無償で直接対価が不要」や「取引に付随している」こと等です。
 これらのポイントは、消費者は景品やおまけのように受取っていますが、将来使用することが前提のため、視点を変えれば財貨や権利でもあります。
 そうしますと、このポイントに対して法規制があっても不思議はないのですが、現状はガイドラインがあるに過ぎないとのことです。
もっともケースによっては消費者基本法・景品表示法・消費者契約法に抵触する場合もあるとか。
 企業側のポイントの処理は、広告費や販促費で損金処理されており、未使用分は想定使用率で引当されているようですが、消費者は無償でもらったのではなく、一種の契約と認識すれば、売上計上(未使用分は売上の繰延べ)しなければならないはずです。
 企業の倒産による失効はもとより、条件変更がなされても、今の法律では担保されないのは困ったことですね。