日 時 平成22年4月3日(土)
場 所 大手前大学
講 師 仲野好重氏(大手前大学教授)
歳をとると老化現象が起きるとか、脳細胞が減少するとかで
下り坂ばかりだと嘆く高齢者に、「人間は一生を通じて発達す
る。」のですよとやさしくご教示を賜った講演会でした。
確かに身体的な発達や知的(暗記力等)な能力はせいぜい
25歳位までで、その後は下降線をたどることにはなるのですが
しかしそれ以後は人生経験の深みを味わう年代になるのだとか。
言い換えれば、頭で知っていることが腹にストーンと落ちるのだそうで、俗に言う「腑に落ちる。」ということだそうです。
若い時に習ったり、読んだりはしたけれど、それがどういう意味なのかよくわからなかったことが、歳を重ね経験を積むことによってある日突然 「なるほど、そういうことか。」と思うことが正にこのことなのです。
常に疑問を持ち続けることが大事で、不思議と思えば考えたり、調べたりすることになりますが、これこそが『学び』であり、プロセスで言えば「疑問→思考・調査→身につく→実践」によって本物の知恵になるとのことです。
すなわち 「知識+経験=学び」であり、これが人生を充実させ、楽しくさせ、豊かにさせることになるので、いくつになっても「?」を持つことが必要なのです。
人生における一番長い旅は、世界一周旅行や宇宙旅行等ではなく、頭から腹への旅であるから、いつでも、どこででもその気があれば『学び』はずっと継続出来るというわけです。