日 時 平成22年4月10日(土)
場 所 芦屋公民館
講 師 芝垣哲夫氏(アメリカン大学教授)
ホメロスに登場し、ドイツのシュリーマンが発掘したトロイの
お話しでした。
ある日 人間の王子と神様の姫の結婚式が行われたので
すが、その宴会場にエリス(不和の女神)から、最も美しい
女性にと「黄金のリンゴ」が送られてきました。
そこで審査の結果 ヘラ(ゼウスの妻)、アテナ(知恵の女神)、アフロディティ(愛の女神)が残り、神々の王・ゼウスは羊飼いのパリス(実はトロイの第2王子)に選択をまかせます。
三美神は自分を選んでくれたらと、ヘラは「権力」を、アテナは「知性」を、そしてアフロディティは「世界一の美女」を与えると約束し、結果パリスはアフロディティを選びます。
時を経てパリスはスパルタに出向き王妃のヘレネに会って、この人こそがアフロディティが約束した美女であると略奪したことから、10年に渡るスパルタとトロイの戦争が勃発します。
しかし一進一退であった戦況を打開すべく、スパルタの賢者・オデッセウスが大きな木馬を造り、これに兵士を忍ばせて退却したように見せかけます。
当時戦争で敗戦した側が、勝利者へ馬を献上する習慣があったことから、トロイは戦争に勝利したと勘違いして木馬を城内に引き入れますが、深夜になってスパルタ軍が木馬から出てきて、ついにトロイを炎上させ滅ぼしてしまったという経緯です。
この古事からギリシャでは、男の子が生まれると「オデッセウス」と名付ける親が多いそうです。