家族からみる現代中国

日 時 平成22年7月9日(金)
場 所 TOYRO倶楽部
講 師 韓 敏氏(民族博物館准教授)
 家族という視点から、中国では社会主義革命以前と以後とで
どのように変化してきたかをご説明いただきました。
 近代革命前の家族は、農耕文明や儒教的影響から「家父長
制」が一般的で、何事も長幼の順で男女間の儀礼も重要視され、
特に女性は三従と言って「子供の頃は父に従い、嫁しては夫に
従い、老いては息子に従う。」ことが常識とされていました。
 それが革命以降は、女性も労働力としての必要性から、男女平等の地位と権利が確立され、学校教育・社会進出・恋愛、結婚の自由が確定されました。(核家族化へ)
 ただ時代は変わっても、依然として家族には絆という求心力があり、旧正月には全員揃って御祝いをするという風習は継続されているようでした。

社会主義になってから、家族を表す新しい言葉も創作されたと
かで、たとえば・・・・・
 ・愛人(アイレン) 夫、妻双方を意味する。
 ・気管(チーグァンエ) 恐妻家を意味する。
 ・一把手(イーバーシォー) 一家の女性の最高責任者を指す。
 ・模範丈夫(モーファンザンフー) 家事も子育てもする旦那。
・・・・・等々です。