人は自然の中に生かされている

日 時 平成22年7月16日(金)
場 所 宝塚西公民館
講 師 辻 弘氏(兵庫教育大学名誉教授)
 人は風土によってその住む街や生活様式に大きな影響を与え
られているというお話しです。
 人の心の中には「気」というものがあって住んでいる場所により
気質が異なり、「気」のつく言葉も多いとのこと。例としましては、
 ・気候 ⇒ 空気、大気、湿気、気象・・・・・ 
 ・身体 ⇒ 元気、病気、気分、気負い・・・・・
 ・社会 ⇒ 活気、人気、気品、景気・・・・・ 等々です。
 また、文明には対極に位置する所が似ているとかで、たとえばユーラシア大陸では、
『日本 ⇔ 中国 ⇔ インド ⇔ (乾燥地帯) ⇔ ロシア ⇔ イスラム ⇔ 欧州』 とあり、 日本と欧州、中国とイスラム、インドとロシアはどこか似ているのではとも言われています。

後半は中国の禅師が牛の絵皿で禅を教えたというお話しで、
①尋牛(牛を探す)、②見跡(足跡を見つける)、③見牛(牛を
見つける)、④得牛(捕まえる)、⑤牧牛(仲良くなる)、⑥騎牛
帰家(家へつれて帰る)、⑦忘牛存人(牛も人も忘れる)、
⑧人牛倶忘(無の世界に入る)、⑨返本環源(今迄を見直す)
⑩入廛垂手(これまでの経過を他に教える) ・・・だそうです。
 (写真の絵皿は、「⑤牧牛」です。)