蔵元の暮らしと伝統

日 時 平成22年7月17日(土)
場 所 白鷹緑水苑
講 師 辰馬朱満子氏(白鷹株式会社副社長)
 灘酒の蔵元に伝わる昔ながらの生活様式やその調度品等に
ついて、実物を拝見しながらご説明をしていただきました。
 まず最初に、江戸時代〜明治時代にかけて辰馬家に伝わる
調度品の数々の展示物を見学し、それらを目に焼き付けておい
てから各々の解説を聞かせていただきました。
 蔵元の生活は季節ごとに変わり、食事ひとつにしても使用する食器や作る料理等が決まっていたようで、特に詳しく書いたものは伝わっていないが、その時その時に口伝により行っていたとのことで、それを毎年同じことを繰り返すことで代々習慣として今日に至っている由でした。
 白鷹株式会社としても、今後このような貴重な品々を守っていくとともに、地元に密着した文化活動の発信元として、阪神文化に寄与していきたいと意気込みを語られました。

また当日はお酒の試飲があり、出されたものは①飲みきり原酒
(タンクの底に溜まっているもので、熟成度をチェックするお酒)
②吟醸生原酒(火を一切いれていないお酒)の2種類で、前者は
口当たりがよく、後者はアルコール度が高いと感じました。
お酒の飲めない人には、③冷し甘酒(ノンアルコールで栄養は
点滴に匹敵するとか)が振舞われました。
 (写真はいづれも、辰馬家に古くから伝わる調度品等です。)