伝統的な技術と生活

日 時 平成22年9月10日(日)
場 所 宝塚西公民館
講 師 辻 弘氏(兵庫教育大学名誉教授)
 昔から伝統的なものと言えば、まず「衣・食・住」で、それ
らによる「生活」に深く関わりのあるものとして「木・竹・紙」
についてご教示を賜りました。
 日本は元々森林に恵まれた国で、巨材を得る事による
良い建築木材があり、世界最古の木造建築である法隆寺
(七世紀)や世界最大の木造建築の東大寺(高さ52メートル)が誇りです。
 古来 大工道具と言えば、斧(最古)〜槌・のみ(石器時代)〜鋸(鉄器時代)〜鉋(江戸時代)等があり、プロポーションの良い建築比例(間口と天井高)も存在していました。
 また、建築構造の強さや美しさを考慮した独特の継手(割りくさび・蟻組み・大留め・目違留め・・・)は、世界に誇れる日本の技術と言えましょう。

竹は、竿・傘・筒・籠等々に使用され、その編み方も四つ目・
六つ目・八つ目・乱れ・菊底・・・・と多様です。
 また紙は、御幣をはじめ絵馬・大麻・金封・薬包み・かざぐ
るま・折り紙・絵凧・紙風船・豆太鼓・大福帳そして正月飾り
等々とこれまた多種多様に生活に密着しています。
 右の写真は、お祭り時に欠かせない「ちょうちん」で、これも
竹や紙が使用されています。