明治の偉人 「日露戦争の陰の立役者 ジェイコブ・シフ」

平成22年10月5日(火) 午後の部で実施
場所:明石市男女共同参画センター
主催:兵庫県芸術協会
講師:茨木 一成氏 (日本歴史学会会員)
 どのような戦争でも、タダでは出来ません。100年程前、
日本がロシアを相手に無理な戦争を仕掛け、最後には物資が
不足し、大砲の弾さえ撃てなくなりましたが、ロシア国内で革命
が起こり、戦争どころではなくなり、日本が勝利したというのが真実
のようです。日露戦争の原因は日清戦争です。日本は日清戦争に勝ちました。しかし、三国干渉により、日本は良いものが取れませんでした。その三国干渉の中心となったのはロシアです。ロシアは日本の進出を恐れていたので、日本の獲得する領地を減らしたかったのです。そして、日本もロシアの南下を恐れていたので、「やらなきゃやられる」と思い日露戦争に走りました。戦費は3年で(当時の金で)4億5千万円程かかると甘い試算を行います。しかし、日本には1億5千万円しか無く、海外で3億円借りることになりましたが、ロシアと戦争をしても、勝てるハズがないので米、英から馬鹿にされてしまいます。しかし、英国は近年ロシアから痛い目に遭っていたので1億円貸してくれることとなり、英国で締結式を行いました。そしてその席に偶然、民間の大金持ちの代表として、ジェイコブ・シフと高橋是清が同席になり、ロシアと「何故戦争をするのか?」と細かく聞いてきました。彼はユダヤ人でロシアから迫害を受け、大損害を被っていましたので、何かロシアに敵討ちをしたいと考えていてジェイコブ・シフが1億円を貸してくれることになりました。
 そして、明治37年2月ロシアに宣戦布告を行います。日露戦争で民間人の協力があったのは初めて知りました。