21世紀の宇宙 「星の誕生と進化とは?」

平成22年10月8日(金) 夕方の部で実施
場所:県民会館
主催:兵庫講座 2010
講師:石田 俊人 (兵庫県立大学自然・環境科学研究所 准教授)
 今からはるか昔の約48億年前、銀河系の片隅でひとつの星が
命を終えました。超新星爆発です。最後の爆発とともに周りは明
るく照らし出され、その残骸は吹き飛ばされ、散り散りになりなが
ら宇宙空間に放たれました。大きな質量を持つ星は、超新星爆発
により、いったんはその生涯を終えますが、宇宙空間に残された残骸は、新しい恒星=太陽が作られる基になります。我々の地球の誕生以前にも、寿命を終え、爆発して消えた星があります。その証拠となるのは、鉄よりも重い原子の存在です。恒星が輝くのは、軽い原子が核融合を起こし、重い原子となる過程で膨大なエネルギーが生まれるからです。鉄の原子は最も安定しているため、恒星の核融合では鉄より重い原子にはならないそうです。鉄以上の重い原子の存在は、星の一生の最後である超新星爆発の時に出来ると言われています。
 そして、月が出来たきっかけは、地球がだいぶ形を成しはじめてから1億年の頃、火星と同じ程度の星が衝突し、その時に、地球の”カケラ”が剥がれて出来たと言われています。予断ですが、太陽が核融合以外の燃え方であれば、約5、300年しか持たないそうです。