21世紀の宇宙 「星の最後は超新星爆発」

平成22年10月22日 (金)夕方の部で実施
場所:県民会館
主催:兵庫講座 2010
講師:伊藤 真之 (神戸大学大学院環境研究科 教授)
 人生にも最後があり、星にも当然最後が訪れます。星の最後は、
新星(nova)が突然明るく輝き出す現象で、超新星(supernova)と
呼ばれていて、恒星が進化の最後に迎える爆発であることが
明らかになりました。大マゼラン星雲は、爆発が確認された超新星
で地球に一番近い星として知られています。”大爆発のメカニズム”としては、
(1) 重力崩壊型
 大質量の鉄の中心で起こる光分解反応をきっかけとした事故、重力崩壊の結果生じる大爆発。
(2) 炭素爆燃型
 連星をなす、白色矮星への、物質の降積による炭素核融合の大暴走。
 またマゼラン星雲には大小2個存在し、大マゼラン星雲の星は、若くて明るい星が多く、小マゼランには老人の星が多いと言われています。1987年には、大マゼラン星雲の中に突然爆発が起こって、明るい星が誕生しました。これは超新星と呼ばれるもので、巨大な星が、短い間に物凄い星のエネルギーを放出して、死んでゆく現象です。現在この星は「超新星1987A」と呼ばれています。1604年以降に現れた超新星の中では地球に一番近く、南半球の空にハッキリと見えたそうです。現在は、衛星により、超新星と宇宙の元素を調べる事が可能になり、このような新発見が次々と起こっています。