21世紀の宇宙 「生まれたての銀河を探す」

平成22年11月5日(金)夕方の部で実施
場所:県民会館
主催:兵庫講座 2010
講師:大田 耕司 (京都大学大学院理学研究科 教授)
 最近の観測で宇宙の年齢は137億歳(つまり、現在は宇宙が
生まれて137億年)と考えられています。そして、太陽系がある
天の川銀河の年齢は、銀河系にある恒星の年齢などから、約
120億歳と考えられています。太陽系は宇宙誕生から15億年〜
20億年前後に誕生したと考えられています。(天の川銀河、他の銀河系、恒星)。多くの銀河はこの頃に出来たと考えられています。銀河が若いか古いかの判断は銀河から来る光を分析して、銀河にどのような成分が含まれているのかを調べます。
 宇宙には元々生まれた時には、水素とヘリウムしかなかった事が分っています。そして、身の回りにある酸素や窒素という物質は、水素やヘリウムが合体して一瞬で出来たと考えられて、この反応を核融合反応と呼びます。恒星が死んで重い原子核が宇宙空間にばら撒かれます。その重い原子核を含むガスからまた新しい恒星が誕生する・・・っていうサイクルを繰り返しています。つまり、重い元素が多いほど古い銀河ということになり、一つの銀河には約1000億個もの星が集まって構成されています。