デフレ時代の経済金融政策

日 時 平成22年11月25日(木)
場 所 宝塚男女共同参画センター
講 師 滝川好夫氏(神戸大学教授)
 日本経済がデフレスパイラルに入って久しく、そこで経済の
基本や現政府の景気対策等につきまして、お話しをお伺い
いたしました。
 経済の見方につきましては、大きく分けて「古典派経済学」
(アダム・スミス)と「ケインズ経済学」があり、前者は長期的
(10〜20年)に主として供給側からその成長を見通し、構造改革等を目指します。(減税等)
 後者は短期的(2〜3年)に主として需要側から物事を見て、景気対策等を考えます。(公共事業等)
 大切なことはどちらかに偏ることなく、バランスよく政策を遂行することですが、この20年間で総理大臣が13人も代る現状においては、結局 長期的な施策はほとんど出来ていないと言わざるを得ません。

さて現内閣はと言いますと、このどちらとも言いがたく、第3
の経済、すなわち「分配の仕方」をもって政策を進めており、
「子供手当」「農家の所得補償」さらに「法人税の減税(案)」
等がそれで、事業仕分け等において既存の財源を削り、そ
れらを分配替えすることを主眼としています。
 この第3の道は過去に例がなく、はたしていかなることに
なるのでしょうか。