中世スペインの歴史

日 時 平成23年1月30日(日)
場 所 夙川公民館
講 師 南里章二氏(甲南高等学校)
 スペインは当初キリスト教国でしたが、やがてイスラムに占拠
され、再びレコンキスタ(国土回復運動)によりキリスト教国にな
ったという特異な歴史を経験した国です。
 もっとも、レコンキスタはキリスト教とイスラムの争いではなく、
領土紛争であったとの見方もあるようですが・・・。
 イベリア半島は、古代ローマ時代はローマの属州(イスパニア)でしたが、やがてゲルマンの大移動により西ゴート族がドナウ川を南下し、最終的に西方へ移動してここに定着します。
 首都をトレドに置き、カトリックを国教として栄えますが、8世紀にイスラム勢力がイベリア半島に上陸侵攻し、イスラムの世界を造りあげて行きます。 しかし、13世紀になるとキリスト教連合軍が組織され、大レコンキスタが始まって、15世紀にはついにスペイン王国が誕生します。

イスラム側も13〜15世紀にかけてアルハンブラ宮殿を建設
する等してその勢力を誇示しますが、ついにイザベラ女王が
グラナダを陥落させるにおよび、イスラム勢力はイベリア半島
から北アフリカへ追放されてしまいます。
 そして時代は「大航海時代」へと突入していったのです。
 しかし、イスラムの残した文化はキリスト教文化と見事に
融合して今に花開いています。