平成23年2月1日(火) 午後の部で実施
場所:明石市男女共同参画センター
主催:(財) 兵庫県芸術文化協会
講師:茨木 一成氏 (日本歴史学会会員)
300年に及ぶ鎖国から、明治維新を経て、帝国列強の世界
に踏み込んでいった日本。この日本を餌食にしょうと狙う欧米
各国に立ち向かい、国家存立の危機に対しては、追い詰められ
ながらも、ギリギリの選択を奇跡的にクリアしていった日本。
それが、明治という時代でした。日英同盟、日露戦争、ポーツマス条約の締結、韓国併合・・・等。小村氏は、国家の死活を左右する外交の、第一線で活躍された外交官であります。
日露戦争において、終始優勢を保っていた日本は、これ以上の戦争継続が国力の面で限界であったことから、当時英仏列強にまで成長し、国際的権威を高めようとしていた米国に仲介を頼みました。
しかしロシアは「たかだか小さな戦争に敗れただけだと」と戦争の継続を主張し、交渉は暗礁に乗り上げてしまいます。また米国は、この調停を成功させたい為に、米国がロシアを説得する形で事態を収拾し、戦争賠償金は一切払わないという最低条件で、交渉は何とか締結できました。
しかし、勝った勝ったの宣伝に踊らされた国民は、ポーツマス条約の貧しい結果に失望し、戦争に対する不満が一気に沸騰して「日比谷焼打事件」に発展したしたのはご存知のとおりです。今も昔のマスコミのデマに国民がウロウロするのは変わっていません。