財産管理の自由と相続

日 時 平成23年2月10日(木)
場 所 宝塚フレミラ
講 師 福間則博氏(弁護士)
 ”死”という事実はいつ来るかわからないため、各々の財産につい
てどのように承継するのかは、国家(法律)が定めています。
 それが民法で、これは「第1編:総則、第2編:物権、第3編:債権
第4編:親族、第5編:相続」からなっております。
 その最後の第5編に相続(死亡に伴なう財産の承継方法)が定め
られているのです。
 この相続を確定するためには、相続人(配偶者、子、親、兄弟姉妹)と相続財産(不動産、預貯金、株式、借入金等々)を調査し、明解にしなければなりません。
 その調査結果を基に、民法に定められた配分比率により遺産分割協議書を作成するのですが、法律的にはともかく、実際の配分となるとなかなか難しいものがあるようです。
 遺産分割のアウトラインには、①現物分割、②代償分割、③換価分割・・・があり、その時の財産の種類や相続人の状況等を勘案して最適な方法で分割することになります。
 もっとも法律によらず、本人の財産ですから本人が自由に処分したいと願うことも当然であり、前述とは別に遺言制度(死亡に際して財産の処分を生前に予め定めておく制度)もあります。
 ただ本人の自由と言ってもあまり常識はずれにならないよう、法律は遺留分を定めて一定のしばりはかけております。(兄弟姉妹に遺留分はありません。)
 なお借入金(いわゆる借金)等の負債も財産ですから、相続人はプラスマイナスをよく吟味することも大切な要素であるとのことでした。(相続放棄も選択肢のひとつです。)