ちかごろの日本と世界

日 時 平成23年2月17日(木)
場 所 西宮勤労会館ホール
講 師 八木亜夫氏(毎日新聞社)
 今、日本の国会は混沌としています。
 とにかく来年度の予算が成立するか否かが直近の大きな問題で、
予算本案は憲法により衆議院の賛否が優先する規定がありますの
で、民主党の多数により参議院で否決されても30日間あれば通過
いたします。
 しかし問題は関連法案で、これには特別な規定がないため、衆議院・参議院両院を通過させなければ予算の執行は出来ませんが、これが「ねじれ国会」で思うように進展しておりません。
 ただ、今春には統一地方選挙が控えているため、野党もあまりがんばりすぎるとこの選挙に影響しかねないことになります。
 要するに、日本の政治はしばらくダラダラと続けるしかないように見えます。
 一方 世界情勢ですが、当面は何と言ってもTPP(環太平洋戦略的経済パートナーシップ)への参加問題ですが、これには賛否両論があり、結局 ①貿易の自由化、②国内の農業改革・・・を同時に解決しないとどうも治まりそうにありません。
 菅総理は、第3の開国(第1は「黒船来航」 第2は「太平洋戦争」)と位置付けて6月を目途に結論を出そうとしています。
 また海の向こうでは、チュニジア、エジプト、リビア、イラン、バーレーン等々に中東ネット改革旋風が吹き荒れており、予断を許さない状況ですので外交も目がはなせません。
 現内閣は「内憂外患」で厳しい状況が続き、あちこちで苦渋の政権運営を強いられそうです。