老化を遅らせる食生活

日 時 平成23年6月18日(土)
場 所 兵庫栄養調理製菓専門学校
講 師 佐々木 勉氏(管理栄養士)
 いくら医学が発達したとはいえ、老化現象を止めることは
出来ませんが、遅らせることは各人の努力で可能です。
 なお老化とは、身体機能低下(体力の低下、関節や骨の
変化、各臓器の衰え等)、脳・神経系の機能低下(睡眠の
質の低下、平衡感覚の低下等)、知覚・精神面での機能低
下(物忘れ、感情の起伏等)等々を言います。
 その他に病的老化(病気による・・・遺伝的要因や環境要因等)もあります。
 特に筋力が低下しますと動くのがおっくうになり、運動不足になりやすく、するとますます筋肉が萎縮して転びやすくなって、結局 治療のために安静にしているとこれまた筋力が低下するという悪循環に陥ってしまいます。
 したがって、この悪循環を防ぐためには筋力トレーニングが必要で、ウォーキングや水泳等の「有酸素運動」が欠かせません。
 また血管の老化防止には、禁煙・飲酒・食生活など生活習慣の改善も大切で、高血圧・コレステロール・糖尿等も動脈硬化の危険因子です。
 なお老化遅延のための食生活とは、「3食のバランスをよくとり、欠食はさける。」「肉と魚の摂取は1:1程度の割合とする。」「野菜は緑黄色野菜、根野菜等を豊富に毎日食べる。」等々の他、一人で食事をすることなく「会食の機会をつくる。」ことも大切なことです。
 多様性に富む食品摂取習慣をもつ高齢者ほど、機能障害の予防が出来ると言えそうです。