日 時 平成23年7月26日(火)
場 所 京都市勧業館みやこめっせ
講 師 三浦琢磨氏(ワールド航空サービス)
ヨハネス・フェルメール(1632〜1675)の作品が3点
(世界に37点しかない。)も同時に日本で展示されるとい
うことで、その展示会の見学前にオランダ絵画の潮流に
ついて解説をいただきました。
1517年にマルチン・ルターがカトリックの免罪符販売を
批判したことがきっかけで、ヨーロッパ各地に宗教改革運動が広がり、フェルメールのふるさと・オランダ(プロテスタント)はやがてスペイン(カトリック)から独立をはたします。
経済の中心はアムステルダムに移り、東インド会社も出来て巨万の富を得て、17世紀はオランダの黄金時代と呼ばれるに至ります。
フェルメール等画家達も、教会(宗教画)や貴族(宮廷画)から商人を対象とした風景画・静物画・風俗画等を描くように変化していきます。
今回は手紙をモチーフに、「手紙を書く女」「手紙を書く女と召使」そして修復によりフェルメールブルーが甦った「手紙を読む青衣の女」が京都市美術館において、10月16日まで公開されます。
フェルメールの作品が日本人に受け入れられやすい理由としましては、宗教画でないことと、中世的寓意や象徴性が稀薄である点が挙げられるのではないかと思われます。