日 時 平成23年8月2日(火)
場 所 池田泉州銀行講堂
講 師 森田雅也氏(関西学院大学教授)
元禄年間(1688〜1703)になって大阪を中心に上方で
文化の花が開き、井原西鶴(1642〜1694)や近松門左
衛門(1653〜1724)が大活躍をいたしました。
この頃の上方は、関ケ原〜大阪の陣が終焉し、①大型
土木事業、②鉱山の採掘、③鎖国下の対外貿易・・・等々に
より、富裕な人々が出現して文化の活性化を見ます。
井原西鶴は、15〜16才頃から俳諧の道に入り、住吉大社において一昼夜になんと23500句を独吟したとも伝えられています。
その彼が、40才を過ぎた頃から浮世草子(小説)作家に転身し、「好色一代男」等々で活気あふれる町人の経済生活や遊里での享楽生活を描き、大ヒットを飛ばします。
その後に出てきた近松門左衛門は、「曽根崎心中」等々で義理と人情の絡み合った町人の世界を描いて、これまた大人気を博すことになります。
世の中に活気が出てきて、人々の暮らしが安定してきますと、文化もまた発展するという典型的な時代であったようです。
因みにこの頃の江戸では、松尾芭蕉(1644〜1694)が旅での俳風を樹立して活動していました。