ハルマゲドンの恐怖・政治と映画

日 時 平成23年10月29日(土)
場 所 関西学院大学
講 師 栗林輝夫氏(関西学院大学教授)
 ハルマゲドンとはヨハネ黙示録に出てくる言葉で、世界の終末
における善と悪との決戦場の意とのことですが、現代のハルマゲ
ドンとはまさに原爆・原発ではないでしょうか。
 原爆の歴史はドイツからアメリカに亡命してきたユダヤの人々の
提案で開発が開始された由にて、ターゲットは当初ナチスでした。
 しかし、結果として原爆は日本に投下されたわけですが、この行為について当時のアメリカ国民の評価は高く、その理由は、①戦争を早く終結させ、死傷者数を抑えた、②ソヴィエトへの牽制、③アメリカの力の誇示・・・等々でした。
 その後冷戦時代となって、ソヴィエト・イギリス・フランス・中国・・・と原爆を持つようになりました。
 この経過を踏まえて映画界でも原子力を題材としたものが制作されるようになり、日本では「ゴジラ」(核実験により目覚めたゴジラは・・・・)等が、またアメリカでは「渚にて」(第三次世界大戦の勃発により、北半球が放射能に汚染され・・・・)等があります。
 日本は世界で唯一の被爆国であり、また先の東日本大震災で福島原発の影響も経験しました。
 原子力はエネルギーというメリットと、放射能というデメリットをもたらせましたが、この原子力は、人類にとってはたして「天使」なのでしょうか、はたまた「悪魔」なのでしょうか。