美を語る「三角縁神獣鏡」

平成23年11月11日(金)午後の部で実施
場所:兵庫県民会館
講師:関西学院大学博物館開設準備室 深 井 純 様
 現在、深井講師の業務は関西学院大学が、125周年に記念の
博物館を開設するそうで、その資料収集とその展示物が、贋作で
ないか等の判別の業務を主に行っているそうです。そして、
各地の古墳及び貴重文化財の発掘現場には、直接立ち会うことも
あるそうです。また、日本のTVは今年の7月にハイビジョンに
切り替わりましたが 、以前NHKから相談を受けた時には、現在525本の走査線を1125本の企画提案をしたそうです。また、写真画像は大判フィルムからのデジタル化を行い、現在約13000カット保有しています。
 そして、日本人の好きな卑弥呼の鏡は「魏志倭人伝」には(五尺の刀二刀、銅鏡百枚)を賜うと書いてありますが、現在では400枚以上見つかっていて、あの有名な「三角縁神獣鏡」と同じものは中国本土では出土していなくて、日本製あるいは中国から渡来した職人の手で作られたと考えられています。
 近年の研究では、鏡の断面が古い時代は厚く時代の経過とともに薄くなっているそうです。これも計測技術の発達がおおいに役立っています。計測時間も昔は最低3ヶ月ほどかかりましたが、現在では一週間程度で判別可能です。