古墳時代の武庫郡

日 時 平成23年12月21日(水)
場 所 西宮郷土資料館
講 師 森下真企氏(西宮郷土資料館)
 武庫郡すなわち阪神間は、当時の政治の中心と近い所に位置
していた関係から、有力豪族が多数居住していたと思われます。
 したがって、そこそこの古墳が広く点在しています。
 古墳とは、3世紀後半から7世紀頃にかけて造られた高塚の墓
のことで、古墳が築造されていた時代を古墳時代といい、その埋
葬施設や副葬品などから前期・中期・後期に区分されます。 すなわち・・・
 ●前期 3世紀後半〜4世紀前半 → 竪穴式石室・前方後円墳・鏡の出土等々
 ●中期 4世紀後半〜5世紀頃 → 竪穴式石室・大型化・武具や埴輪の出土等々
 ●後期 6世紀〜7世紀頃 → 横穴式石室・小型化・群集墳・馬具の出土等々 です。
 阪神間の古墳は、津門稲荷山古墳など一部は中期のものですが、他は後期のものと考えられています。
 また立地をみますと単独墳(具足塚古墳など)と群集墳(長尾山丘陵など)があり、墳形は前方後円墳(小型化が進む)の他、円墳や方墳もあります。
 埋葬施設は、有袖式横穴式石室(雲雀丘古墳や山本古墳など)と無袖式横穴式石室(平井古墳や雲雀丘東尾根古墳など)に分けられます。
 いづれにしろ7世紀に入ると徐々に古墳の築造はされなくなってきました。