日 時 平成24年2月23日(木)
場 所 池田泉州銀行講堂
講 師 上田啓子氏(大阪音楽大学講師)
本日の主役・ベートーヴェンは、モーツアルト(14才)が
イタリアへ就職旅行をしていた頃にボンで生まれ、フランス
革命やナポレオン遠征等を見てきました。(1770〜1827)
音楽のうち、ハーモニーやメロディーは少し聴いていると
だんだん解ってきますが、その構成となると何回も聴き込ま
ないとよく理解できません。
作曲家はComposer(組立てる人)と言われ、曲の構成を知ることが音楽により近づくことになります。
今回はベートーヴェンの中でも特に有名な交響曲第5番を聴きながらのお話でした。
別名「運命」と呼ばれる所以は、弟子のシンドラーがベートーヴェンにこの曲について質問したところ、「運命はかく戸を叩く。」と答えたとのエピソードからきているようです。
さて肝心の構成ですが、第1楽章はそれまでハイドンなどが構築してきたソナタ形式をとっています。
ソナタ形式とは、①提示部(第1・第2主題)、②展開部、③再現部から成っている形式のことで、展開した後再現部が来ることであたかも水戸黄門のドラマを見ているごとく聴く側は落ち着きます。
ベートーヴェンは付き合いが悪く、頑固であった由ですが、これは19才の頃から耳が少しずつ聴こえなくなり、音楽家としての致命傷によるものだったと思われます。