日 時 平成25年6月1日(土)
場 所 関西学院大学
講 師 山本健治氏(関西学院大学教授)
現代の子供を取り巻く背景は、「価値観の多様化(カネ・モノが
優先され心が後回し)」「地域社会の変貌(ジコチュウが多い)」
「家庭環境の変化(少子化が進み、過保護に)」等の傾向があり
その結果自立が遅れ、対人関係が苦手な子供が増えています。
そのような子供達の中から不登校の子供が出現します。
不登校とは文部科学省によれば、「子供が心理的・情緒的・身体的あるいは社会的要因・背景により登校しない、あるいはしたくても出来な状況にあること。(病気・経済的な理由を除く)」と定義されています。
さてその原因ですが、①家庭が原因(親の過保護・過干渉や家庭内不和等)、②学校が原因(対人関係や学習の遅れ等)、③本人が原因(劣等感や自信喪失等のパーソナリティ)等と思われますが、このうちのどれかではなく、各々が複合的に影響していると考えられています。
また不登校の子供は、①登校することへの不安、②体の調子に現れる不安、③暴力・暴言に現れる不安、④閉じこもりに現れる不安、⑤人に会うことへの不安、そして⑥ゲームやパソコンに夢中になり不安からの逃避・・・・・ということだそうです。
すなわち「不登校」のキーワードは「不安」ですが、それを掻き消そうとせず、本人の存在を認め、出来ることはしてもらって成長へと生かすことが大切なことではないかとのことでした。