貴婦人と一角獣

日 時 平成25年9月6日(金)
場 所 ルナ・ホール
主 催 芦屋公民館
 国立国際美術館(大阪・中之島)で開催されている表題の展示会
(7月27日〜10月20日)を記念して公開セミナーが行われました。
 展示されているタピスリー(綴織)は、仏のクリュニー中世美術館
の至宝と言われ、千花文様(ミル・フルール:複雑な花や植物が一
面にあしらわれた模様)が目にも鮮やかな大作で、5面は「触覚」
「味覚」「嗅覚」「聴覚」「視覚」の5感を、残る1面は「我が唯一の望み」を表していると言われていますが、これが何を意味するのかは不明で、愛・知性・結婚等の諸説があります。各々の図柄は・・・・・
 ①「触覚」⇒貴婦人が一角獣の角を触っている図
 ②「味覚」⇒貴婦人の左手にとまった鳥がお菓子をついばんでいる図
 ③「嗅覚」⇒貴婦人が花冠を編む背後で、花の匂いを嗅ぐサルの図
 ④「聴覚」⇒貴婦人がテーブルの上の小さなオルガンを弾いている図
 ⑤「視覚」⇒貴婦人の持つ手鏡に映っている自分に見入る一角獣の図
 ⑥「我が唯一の望み」⇒貴婦人が天幕の前で宝石を手にしている図(写真)・・・です。
 タピスリーは実用的には耐寒や間仕切り等に、芸術的には壁の装飾等の役目があったのだとか。
 なお貴婦人や侍女の服装や髪型等から1500年前後に制作されたものと推定されています。