英国ナショナル・トラスト

日 時 平成25年10月19日(土)
場 所 神戸海星女子学院大学
主 催 同大・公開講座係
 英国のナショナル・トラストとは「無秩序な都市化や野放図の
工業化の波によって破壊される恐れのある貴重な自然や歴史
的環境を守るために、広く国民から寄付を募って土地や建物を
買い取りあるいは寄贈を受け、さらに所有者との間に保存契約
を結ぶなどして、保存・管理・公開する活動」を行う組織です。
 この組織の会員数は350万人(英国人17人に1人)、スタッフは有給職員数5000人、ボランティア47000人で、会費は7800円(個人会員)です。
 保全資産は、土地248000ヘクタール(田園・農村・森林・公園・・・等々)他で、収入は年間480億円(会費・寄付・入場料・・・等々)、また来訪者は年間1200万人だそうです。
 設立は1895年で、この頃は産業革命で経済発展が進み、人口の都市集中化による生活環境の劣悪化、郊外にまで工場建設が拡大し、美しい自然が多く失われつつあったことから、土地開発の波から自然豊かな土地を守る運動が起こったことに起因します。
 設立メンバーは、ロバート・ハンター(弁護士)、オクタビア・ヒル(夫人活動家)、キャノン・ハードウィック・ローズリー(牧師)の3人ですが、ロマン派詩人のウイリアム・ワーズワースや絵本(ピーターラビット)作家のベアトリクス・ポターも尽力を惜しみませんでした。(写真は湖水地方のウィンダミア湖です。)