ベトナムの親族集団

日 時 平成25年10月28日(月)
場 所 園田学園女子大学
主 催 シニア専修コース
 東アジア(日本・中国・韓国・・・)の中のベトナム社会は、漢字圏
儒教、父系原理に基づく社会を形成しています。
 東アジアの親族集団は、①クラン(神話上の祖先も含む集団)、
②リネージ(実際に系図でたどれる範囲の集団)、③キンドレッド
(個人の血縁による集団)等があり日本は③を親戚としていますが
ベトナムは②に近い組織で、これをゾンホ(ゾン=流れ、ホ=氏族)と呼んでいます。

ゾンホの特徴は姓が同じで、したがって女性は結婚しても日本
のように姓は変わりません。
 ゾンホの財産と言えば、家譜(族譜)・祠堂・規約・香炉等々で
その活動は祖先の命日・葬式・婚姻が重要とされています。
 中国や韓国との違いは、族長の権限があいまいで家譜も始祖
からではなく、自己に近い祖先を記した簡単なものが多い由。
 日本の文化との違いは、ベトナムは「孝」を重んじるのに対し、
日本は比較的「忠」を重んじることでしょうか。