マグダラのマリアの謎

日 時 平成25年11月22日(金)
場 所 池田泉州銀行講堂
主 催 TOYRO倶楽部
 聖書に登場する女性の中でマグダラのマリアは不思議な存在です。
 ベストセラー「ダヴィンチ・コード」ではイエスの妻とされていますが
本当のところはどうなのでしょう。
 各福音書や時代の画家達の作品を参考にしながら、その謎解きに
迫っていただきました。
 まず福音書(マタイ・ルカ・マルコ・ヨハネ伝)によれば、各々表現は異なるものの、共通点は①イエスの処刑の場に居た、②イエスの復活を目撃した・・・で、重要な人物だとわかります。
 私達の知っているマグダラのマリアの人間像は、12世紀のある神学者が「マグダラのマリアは比類なく美しく、それゆえ罪を犯したが、悔い改めた。」としたことに端を発したものだと思われます。
 また絵画の世界では、たとえばイエスの処刑の場面では、聖母マリアは失神したり涙を流したりしていますが、マグダラのマリアは冷静に描かれていることが多いようです。
 キリスト教界では、16世紀にルターらによって宗教改革が起こりますが、17世紀に入りますとローマが巻き返しを図り、ひとつの手として「マグダラのマリアの悔悛を見よ」として取り上げています。
 さてマグダラのマリアは現代にも生きていると言われ、聖母マリアに近づこうとする模範信者であると言えそうです。(写真はルーベンスの「キリストの降架」で、赤い服のヨハネの左がマグダラのマリアです)