食の安全と儀礼食

日 時 平成25年12月16日(月)
場 所 園田学園女子大学
主 催 シニア専修コース
 東南アジアの水は日本人には合いません。
 たとえばベトナムの水道水は現地人でも沸騰させてから使用
するそうですし、ビールは氷で割って飲む習慣があるそうですが
その氷がどんな水でできているのかを吟味することが大切です。
 また野菜や果物も育てる時にかなり農薬を使うため、よほど
洗ってないと危なく、魚や肉の鮮度管理もまだまだ杜撰で、必ず火を通すことが肝要です。
 ただ2000年に入って食品管理局が出来、安全意識は少しずつ芽生えてきてはいます。
 次に儀礼食ですが、ベトナムの人生儀礼には生後1カ月・生後1年・婚姻・葬送儀礼・・・等があって、鶏・ソーセージ・おこわ等の他、バインチュウ(写真)が使われる由です。
 これはその昔、殷王朝に勝利した国王が後継者を選ぶに際し、祖先に奉納する食べ物を用意するよう息子達に命じました。
 ほとんどの兄弟は森や海の貴重で珍しい食べ物を用意しましたが、最も貧しい18番目の息子・ランリュウは日常の食材であるコメや豚などを使って地球の形をしたバインチュウ他をこしらえました。
 王様はこれこそ祖先への敬意を表しているとして彼を後継者に選び、その後はこのバインチュウが伝統食になったとの伝承があるとのことでした。