日 時 平成25年12月16日(月)
場 所 園田学園女子大学
主 催 シニア専修コース
県下の正月行事のひとつに、百姓の神様と言われる歳徳神を
迎え、豊作の感謝と新しい年の予祝を願う行事があります。
年頭行事には正月の神である歳徳神を、①新穀の俵の上に
祭るタイプと、②年桶と言われる桶や斗枡を祭るタイプに分類
されますが、但馬は②の地域であるとのこと。
たとえば、朝来市生野町では、年桶に鏡餅・米一升2合・柿・栗・みかん・ゴマ・昆布・等の供物を入れて年棚に祭ります。
また、香美町では、ムシロの上に斗桶を置き、その中に米・鏡餅・丸餅・柿・のし昆布・とともに1文銭12枚を入れて祭るのだそうです。
なお、「大歳の客」と呼ばれる話しが伝わっているのですが、この大歳の客というのは大晦日に来る客のことで、朝来市多々良木などにこの種の話しが残っています。
昔々、大晦日に大師が薄汚い姿でやってきて、「今夜泊めてほしい。」と言い、村人が泊めてあげたところ、その夜に亡くなってしまいました。
村人は死体を味噌桶に入れて寝ましたが、翌日桶を開けてみると金がいっぱい入っていた由。
大晦日から1月11日までの歳徳神の祭りにお金を入れるのは、この伝承のためと言われています。