天才が遺した奇跡

日 時 平成26年5月21日(水)
場 所 兵庫県立芸術文化センター
主 催 兵庫県立芸術文化センター
 7月に上演のモーツアルトのオペラ「コジ・ファン・トゥッテ」
(女とは皆こうしたもの)についてのレクチャーがありました。
 物語の舞台はナポリで、美しい姉妹に各々士官の恋人が
いて、その士官達は老哲学者から「女はすぐに心変わりの
する者だ。」と言われますが、自分たちの恋人に限ってそんな
ことはあり得ないと反発し、結局どちらが正しいが賭けをすることになります。
(その結果は、オペラを観てのお楽しみです。)
 モーツアルトは天才だの神童などと言われますが、だからと言って次々とメロディが浮かんでくるものではなく、かなり努力をしていたのだそうです。(天才が努力をすれば、鬼に金棒ですが・・・)
 父宛の手紙に、「今度出来た曲は、むずかしさとやさしさの中間のもので、華やかで心地よく響きます。通だけが満足する箇所もあれば、通でない人も満足するようなものです。」と書き、イタリア人でもドイツ人でも、また素人でも玄人でも解り易い曲作りに努力している様子が伺えます。
 セミナーの講師は、コレベティートア(歌手達がオペラ等を上演するにあたり練習時にオーケストラにかわってピアノを演奏する人)で、ウィーンで研鑚を積まれた方でした。
 最後にオペラのアンサンブル「風よ、穏やかに」を聴かせていただきましたが、まさに奇跡の音楽でした。