記紀神話のなかの天照大神

日 時 平成26年5月23日(金)
場 所 池田泉州銀行講堂
主 催 TOYRO倶楽部
 記紀とは日本最古の歴史書と言われる古事記と日本書紀の
ことで、前者は天武天皇の命により古い伝承等を太安万侶が
書いて712年に元明天皇に献上したもので、後者は舎人親王ら
の撰で720年に完成した最古の正史です。
 これらの編纂の目的は大化の改新(645年)や壬申の乱
(672年)を経て、天皇中心の中央集権国家の正当性を明示することにあったようです。
 記紀神話の構造は、天神:高天原(天空)にいる天皇家の神々の統率者が天照大神であり、国神:葦原中国(地上)にいる非天皇家の神々の統率者が大国主命で、やがて天神が地上を支配することになり、大国主命が引退しニニギ尊(天照大神の孫)が天下ります。
 このニニギ尊の子孫が初代・神武天皇でそれが万世一系として続いているのが天皇家であって、神の血をひく絶対的な家柄であるとしています。
 したがって天皇家の皇祖神は天照大神ということになり、伊勢神宮に祀られています。
 天照大神は古事記の冒頭に登場するイザナキの左目から生まれたとされています。
 (日本書紀では、イザナキとイザナミの子とされている。)
 記紀神話は日向神話と出雲神話が一本化したものとのことでした。(写真は、天岩戸神社:ネット)