文学作品のストーリーとプロット

日 時 平成26年8月25日(月)
場 所 甲子園大学
主 催 甲子園大学地域連携推進センター
 文学作品を読むについては特に文学の知識がなくても純粋に
楽しめますし、その作品の解釈も読む人によって異なってもよく
必ずしも答えはひとつではありません。
 日常において、子供が「お腹が痛い」と訴えた場合、ある人は
病気と思い、薬を用意するとか病院へつれて行こうとするでしょう
 またある人は子供が学校へ行きたくなくてウソを言っていると解釈することもあるでしょう。
 この場合は、解釈を誤るとたいへんなことになるわけですが、これが文学作品の中の出来事であるのなら、読む人がどのように解釈しようとも誰にも影響はありません。
 さて、物語はストーリーとプロットから成り立っていると言われますが、ストーリーとは時間の流れに沿った物語のあらすじのことであり、プロットとは作品における時間の処理に伴う物語の展開のさせ方であるとのことです。
 物語には大きく分けて、①時間の経過と共に物語が展開されていく(ストーリーとプロットが同じ)、②先に何らかの結論がきてそれを過去に遡って物語が展開していく(ストーリーとプロットが異なる)があります。
 これをブロンテ姉妹の作品に例をとりますと、①に該当するのが「ジェン・エア」(シャーロット・ブロンテ)であり、②にあたるのが「嵐が丘」(エミリー・ブロンテ)であると言えるとのことでした。