万城目学「プリンセス・トヨトミ」

日 時 平成26年9月11日(木)
場 所 宝塚西公民館
主 催 宝塚市民カレッジ
 今 読書好きの高校生・大学生で一番多く読まれている作家の
一人に万城目 学(まきめ まなぶ)がいます。
 彼は大学卒業後、化学繊維会社に就職しますが、2年後に退社
して執筆活動に入ったという異色の小説家です。
 昭和51年生まれと若く、したがって作品は①鴨川ホルモー、
②鹿男あをによし、③ホルモー六景、④プリンセス・トヨトミ、⑤かのこちゃんとマドレーヌ夫人、⑥偉大なる、しゅらぽん、⑦とっぴんぱらりの風太郎、⑧悟浄出立 の8作品のみです。
 ただ、②④⑤⑦は直木賞候補に、①②⑥⑦は本屋大賞にノミネートされ、そして①②④⑥は映画またはドラマ化されています。
 今回はこの中から「プリンセス・トヨトミ」について解説をしていただきましたが、これは大阪の陣で自刃した豊臣秀頼の末裔が家臣に守られて綿々と現在まで歴史を刻んできたというお話しです。
 もっとも秀頼の子(女)を救い出すように命じたのは北政所(ねね)で、自分の身の上を知らずにただ平穏に生きてほしいという願いがあったのだとか。
 舞台は大阪空堀商店街で、検査院(家康)と大阪国の大臣(幸村)が茶子(茶々)を軸にくり広げられるもので、王女を守る本当の意義を教えてくれる作品になっているとのことでした。