純粋小説論とは・・・

日 時 平成26年11月26日(水)
場 所 ルナ・ホール
主 催 芦屋市教育委員会他
 谷崎潤一郎賞の受賞記念として特別講演会が開かれました。
 講師は少年時代は音楽家をめざしたそうですが、大学に入って
からは学者にと思い、結局作家になった由で、その理由は翻訳の
仕事をしているうちにこれでは日本語を失ってしまうのではと思い
小説を書き始めたのだとか。
 それは純文学でありつつ、通俗文学であり、体験から出発するも、それを磨き上げたものだそうです。

そしてなにしろおもしろい小説を書きたいと思ったとのこと。
 しかしおもしろい小説とは作家が創り出すものではなく、
読者がおもしろいと感じることが必須条件である由。
 おもしろさを創造するのは読者ですから、作家はひたすら
自分がおもしろいと思われるものを書き続けること。
 したがって多数の読者にお願いしたいことは、つまらない
ことで簡単に感動せず、その作品が醸し出す多彩な音色に
こそ目を向けてほしいとのことでした。