人生を支える本、そして言葉

日 時 平成27年1月10日(土)
場 所 ベガホール
主 催 宝塚中央図書館
 あるとき一冊の本に出会い、人生が一変することがあります。
 ある一冊の本によって、夢を現実にした人・自殺を思いとど
まった人・子供の教育に目覚めた人等々、その実例をあげて
説明・解説をしていただきました。
 たとえば、小学生の頃に近くの川で見つけた不発焼夷弾を
家に持ち帰り、庭で遊んでいたところその爆弾が突然爆発して近くにいた弟は即死、自らも両腕を失い、かつ両眼を失明してしまった人が、ある時「いのちの初夜」(北条民雄作)という一冊の本に出会い、それから希望を得て生き抜いたというお話しがありました。
 この本の内容は、ハンセン病の人がその病気で両眼を失い、手や足の感覚も失ったのですが、点字を舌読することによって知識を吸収していったというストーリーです。
 前述の彼はこの本に接し、一念奮起して舌読を相当の時間と相当の努力によって習得し、ついに教師の免許を取得して盲学校の教壇に立つという夢をかなえました。
 このことは、生徒である視覚障害者に希望と勇気を与えた由です。
 本や言葉のもたらす力には、①読む力(啓発される)、②書く力(心を表現する)③話す力(正確に伝えられる)、④傾聴の力(理解・整理が出来る)、⑤名言・名句の力(人生を支える)等があるとのことでした。