20世紀モダニズムの双璧

日 時 平成24年3月12日(月)
場 所 池田泉州銀行講堂
講 師 大久保恭子氏(関西外国語大学教授)
 表題に言う双璧とは、マチスとピカソです。
 マチスはフランス人で、国立芸大出身のエリートで当初は印象派
らしい静物画等を描き、評判もまずまずでしたが、本人は満足せず
スキャンダラスな画家と見なされそうな絵(写真の「生きる喜び」等)
を発表して当初は酷評されます。
やがて「ダンスⅡ」等でセザンヌを越える画家へと成長いたします。

一方 ピカソはスペインの人で、地元では一定の評価を得てい
ましたが、それに飽き足らずパリに出てきます。
 そして「アヴィニヨンの娘たち」(写真)等を発表しますが、これも
こんな絵では生活できないとかキャンパスの裏で首をくくるのでは
等と批評されてしまいます。しかし伝統を重んじつつも革新的に
活動を重ねていくことにより徐々に評価は高まっていきました。
 絵を見る人を、マチスは癒したいと考え、ピカソはドキドキさせた
いと思う等、まるで「北極と南極」のような二人でした。