日 時 平成29年7月29日(土)9時30分〜11時00分
東洋山水画の原点・郭煕山水のお話しです。
郭煕は北宋時代の人で、神宗(1048〜1085)に登用され、
中央(首都・開封)に出てきます。
郭煕は宮廷画家となり、今迄の色を捨てて水墨のみで描いた
ところ皇帝に気に入られ、書画担当技官の最高位にまで昇進
いたします。
郭煕の山水画の特徴は、光と空間をモチーフにしたことで、西洋
画家で言えば、カラバッチョかレンブラントでしょうか。
やがて北宋は亡びますが、郭煕の作品は残り、これが広く伝播
して今でも画家達に大きな影響を与え続けています。
ここで郭煕の言葉(教え)を列挙しますと・・・
①山に「三遠」あり、②山水は光と雲煙によって構成
③対象とはすなわち変化する状態の集積
④生まれたところの画風にとどまらず、広く学べ
⑤地方様式にとどまることなく、それを総合する
⑥古い作品を見てよいところを取り、自分のものに 等々です。