平安京に生きる人々

平成29年9月1日(金)13時30分〜15時
 794年に桓武天皇が遷都した平安京の住人の話しです。
 平安京は新たに計画された都市でしたから、そこに新しく住み
はじめた人も他の土地から流入してきています。
 そのような環境でしたから、人々は地縁的な集団はほとんどなく
役所等を軸とした社会集団が形成されていきました。
 またこのような官人の他にも、東西に市場がありましたから商人
もそこそこ住んでいて、「米」「麦」「絹」等々の表札がついた倉庫も
散見されました。

なお政府は一般庶民を次のように分けていました。
 ①商業をしている人=経済的な活動をする新興商業民。
 ②役所の被官・貴族の従者=下級官人や貴族の家人。
 ③地域の有力者=政府の下に組み込まれた人々。
通常は、貴族は金持ち、庶民は貧乏と決めつけていますが、
必ずしもそうではなく、『病草紙』に”肥満の女”なる項があって
その説明では「彼女は市で営業する市女で裕福な生活をし、
贅沢な食事をしたため肥満になった。」・・・とありました。(写真下)