日 時 平成30年1月15日(月)13時30分〜15時
「源氏物語」の柏木と女三宮の物語をブラームスの調べに結び
つけるという試みのめずらしいセミナーでした。
物語は、朱雀院(光源氏の異母兄)が出家するにあたり、最愛の
娘・女三宮(13才)の行く末が心配で源氏(39才)へ嫁がせます。
しかし年令の差が大きく、結婚生活はうまくいきません。
ある日、源氏の邸で蹴鞠が催され、ここで柏木(太政大臣の息子
23才)は女三宮を見て一目ぼれしてしまいます。
もっとも女三宮は源氏の正妻で、この恋はなんともならず、柏木の心はすさんでいきます。
ここで柏木の心情を表現すべく、ブラームスの「インテルメッツオ
119の1ロ短調」が演奏されました。(ロ短調は孤独を表すとか)
柏木は女三宮が忘れられず、ついに侍女の手引きで彼女の
寝所へ忍び込み、二人は結ばれます。
その後女三宮は不倫の子を懐妊し、これが源氏の知るところ
となって、柏木は申し訳なさからついに死を迎えます。
ここでの曲は、同「インテルメッツオ118の2イ長調」で、柏木が
死によって苦しみから解放される心情を表現されました。