日 時 平成30年1月29日(月)13時30分〜15時
表題の3奇人とは、猿丸大夫、喜撰法師、蝉丸のことで、
いづれも藤原定家によって百人一首に選ばれている人達
です。
まず猿丸大夫の歌ですが、「奥山に 紅葉踏み分け
鳴く鹿の 殸きくときぞ 秋はかなしき」で、伝説上の吟遊詩人
ではと言われ、実在したという確証のない人物です。
次に、喜撰法師の歌は「わが庵は 都のたつみ しかぞ住む
世をうじ山と 人はいふなり」で、宇治山に隠棲していた法師であったということ以外定かではありません。
そして蝉丸ですが、その歌は「是れやこの 行くもかへるも
別れては 知るも知らぬも 逢坂の関」です。
この人は、逢坂山に住んでいた隠棲生活者であろうと言
われており、伝説では盲目の琵琶法師として登場します。
「今昔物語」では、『逢坂の関に1人の盲、庵を造りて住め
けり・・・』とあって、琵琶の名手として紹介されています。
また謡曲「蝉丸」では、醍醐天皇の皇子として生まれるも、
盲目のため山に捨てられたとあります。さて本当は・・・?