日 時 平成30年5月9日(水)11時30分〜13時
この夏に上演される佐渡裕芸術監督プロデュースのドイツ
オペラ「魔弾の射手」(ウェーバー作曲)の魅力について多角的な
視点から解説していただきました。
この物語の舞台はドイツの森で、射撃絶不調の猟師マックスが
村人にからかわれているが、それは明日の御前試合で優勝しな
いと最愛のアガーテと結婚できないからです。
悪魔の仲間カスパールは魔力に頼れとマックスを誘惑します。
マックスは魔弾を使って命中を連発しますが、最後の一発を発射しますとアガーテが倒れます。
だが、魔弾が襲ったのはカスパールでした。
マックスはそれまでの経緯を領主に告白しますと、領主はマックスを永久追放しようとしますが、隠者が登場して1年の試練で許すように請い、大団円になるというものです。
このオペラの不思議なところは、主人公マックスは決して大活躍しないことで、最初は不安と挫折を味わい、徐々に成長していく物語であるというものです。
それの典型が第1幕で歌われる「森を抜け、野を越え」のアリアです。
そしてマックスと対になるのが恋人アガーテで、彼女は性格においても声においてもドイツオペラの正統である清純な乙女として登場します。
その例が第2幕のアリア「すぐにまどろみが」に色濃く表れています。本番をお楽しみに・・・・・