日 時 平成30年6月7日(木)13時30分〜15時
自分はどのように、終末期を迎えたいかを考えさせられる
セミナーがありました。
講師は、数年前にある福祉施設において、昏睡状態の人
20人位がずらっと並んで食事や薬を直接胃に流し込んでいる
風景を目にして、本当にこれが本人が望んでいることだろうか
と疑問を持った由です。
そこで自分の意思を伝える手段がないといけないと思い、
仲間達と研究し、提案し、広げようとしているのが、「医療事前指示書」と「医療委任状」だそうです。
まず「医療事前指示書」ですが、これは判断力や思考能力がある時から、生命の維持が困難な状況になり、かつ医療処置について判断する能力がない状況になった時のために、終末期の医療処置について事前に自分の意思を文書にしておく。
つまり、何かの理由で自身が自らの意思を伝えることが不可能になった時、あるいは医療的処置等についての決断を確認・尊重する手段との位置付けです。
この指示書を支える価値観は、①生命は如何なるモノにも変え難く、尊く、神聖である、②自立した意思決定は常に尊重・維持されるべきである、③人を不必要に苦しませてはならない、・・・です。
また「医療委任状」の考え方は、「医療事前指示書」だけでは解決しない課題が将来生じることが予想され、本人に代わって医療における決定の代理人をあらかじめ指名しておくものだとのことでした。