日 時 平成30年6月17日(日)10時30分〜12時
ラフマニノフの「交響曲第3番」をCDで聴く会がありました。
ラフマニノフと言えば何と言ってもピアノ協奏曲が有名で、
彼の交響曲を聴くという機会はめったにありません。
彼は1878年のロシア生まれです。
父は音楽の素養はある人でしたが、領地を維持していく経営
の資質に欠け、彼が生まれた頃はかなり没落していました。
彼は4才でピアノのレッスンを受けていましたが、9才の時に
一家が破産、両親は離婚してしまいます。
しかし18才でモスクワ音楽院ピアノ科を首席で卒業し、同年にピアノ協奏曲第1番を作曲しています。
交響曲は1908年に「第2番」を初演してから晩年に至るまで手をつけませんでした。
彼は翌年秋に米国に渡り、そこを中心にピアニストとして演奏活動を行い、死の年まで約25年にわたって精力的に繰りひろげました。
そのかたわら50才を越えてから作曲への意欲を取り戻して、「交響曲第3番」を生み出しました。
この「第3番」は3楽章から成り、ロマン派的情感のある曲です。
内容は、きわめてロシア的な重く暗い憂鬱や、切々と迫る澄んだ情と突然にほとばしる激情などが作品の中に深くこめられています。
したがって構成は一貫してロシア的でしたが、メロディは意表をつく流が散見されました。