肖像芸術を愉しむために

日 時 平成30年12月4日(火)13時30分〜15時
 大阪市立美術館では、「肖像芸術〜人は人をどう表現してき
たか」をテーマにしたルーヴル美術館展(2018年9月22日〜20
19年1月14日)が開かれており、その肖像芸術を愉しむために
主な展示物の解説をしていただきました。
 この展示会は「権力者の肖像」という視点で展示されている
とかで、ローマ皇帝からマリー・アントワネットやナポレオンまで
歴史を彩られた人々と対面できる貴重な機会である由です。
 まず一番古い肖像画はミイラといっしょに出土したもので、実像というよりは再びよみがえった時を想像して制作されたように思われるとのこと。
 次に権力者のひとりとしてアレキサンドロス大王の肖像の解説がありましたが、彼はイメージ戦略を重視したようで、画家は専属とし、髪はふさふさ(獅子をイメージ)として理想的に書かせた由。
 またクレオパトラの肖像は実像というよりは、プトレマイオス朝の特徴(厳しい眼差し、意志の強さ等々)を重視したと思われるとのこと。
 そして太陽王・ルイ14世の肖像は最高権力者らしく、豪華絢爛に描かれています。(背景、衣装とも)
 マリー・アントワネットの肖像も豪華で、リボンひとつとっても宝石で出来ているのだとか。
 最後は、革命後のフランスを強烈な個性で治めたナポレオンの肖像ですが、軍服はタレント並みで、アレキサンドロス大王と同じくイメージ戦略をとったと思われるとのことでした。