未完の「レクイエム」を巡る

日 時 2019年4月18日(木)13時30分〜15時
 モーツアルトの最後の作品「レクイエム」は未完のまま彼が
亡くなってしまい、弟子のジュースマイヤーが補筆して完成
したものです。
 この補筆については様々な議論がありますが、今回は曲
の内容等について解説をしていただきました。
 モーツアルトは音楽史上まれにみる天才で、幼い頃から
天分を発揮し、各地を旅して普遍的な様式を身につけました。
 彼はザルツブルクでの宮廷音楽家を経て、1781年以降はウィーンで活躍いたしました。
 「レクイエム」とは、死者のためのミサ曲です。
 内容は、1⇒レクイエム・エテルナム(永遠の安息を)、2⇒キリエ(憐みの讃歌)、3⇒デメエス・イレ(怒りの日)、4⇒トゥーバ・ミルム(奇しきラッパの響き)、5⇒レックス・トレメンデ(恐るべき御稜威の王)、6⇒レコルダーレ(思い出したまえ)、7⇒コンフターティス(呪われ退けられし者達が)、8⇒ラクリモーサ(涙の日)、9⇒ドミネ・イエス(主イエス)、10⇒オスティアス(賛美の生贄)、11⇒サンクトウス(聖なるかな)、12⇒ベネディクトウス(祝福された者)、13⇒アニゥス・ディ(神の子羊)、14⇒ルックス・エテルナ(永遠の光)・・・の14曲から成っています。
 この曲は未完でしたので、妻のコンスタンツェ(写真)が収入を得るために補筆をジュースマイヤーに依頼し、完成した楽譜を依頼主・ヴァルゼック伯爵に渡し、無事に作曲料を得たとのことでした。