「史記」が描いた人間像

日 時 2019年7月13日(火)13時30分〜15時
 中国の正史とも言われる司馬遷が記した「史記」は、古代の
王や貴族から思想家や庶民に至るまでの人間模様が描かれて
います。
 それの中から比較的著名な人をご紹介いただきました。
 まず司馬遷自身ですが、前漢時代の歴史家で、父(歴史記録
等を職掌する史官)の遺命を受けて「史記」を完成させた人物
です。(写真/ネット)
 また「史記」の構成ですが、全130篇から成り、黄帝(伝説上の皇帝)から司馬遷自身が生きた武帝期までを記録した通史(一時代・一地域ではなく、全時代・全地域にわたる歴史記述)です。
 歴代帝王の記録「本紀」、年表「表」、諸制度を記録した「書・志」、諸侯の記録「世家」、個人の記録「列伝」、司馬遷の主張「論賛」から出来ている由です。
 そのような中から、今回紹介された人物(自分の生涯を重ねた人?)は・・・
●伍子胥:春秋時代の人、父も兄も楚の平王に殺されたので呉に亡命した後、呉を助けて楚を討った。
●荊 軻:戦国時代の刺客、燕の太子丹の命により始皇帝暗殺を謀る、彼は燕の地図等を手土産に秦の
 都に赴き、始皇帝に謁見を許されるも、暗殺に失敗し殺された。
●屈 原:戦国時代の楚の詩人、楚の王族で王にも信任されていたが、斉と協力して秦に対抗することを
 主張して追放され、川に入水自殺した。