日 時 2019年9月21日(土)10時〜12時
アメリカのノーベル賞作家・ヘミングウエイのパリ時代の話し
が中心の講座がありました。
彼は1899年にアメリカで生まれ、第一次世界大戦の北イタ
リア戦線で重症を負い、戦後はフリー記者をつとめました。
そして特派員としてパリ(1921〜28)に渡った頃から、本格的
に小説を書き始めたそうです。
その後の主な経過は、1929年「武器よさらば」、1940年
「誰がために鐘は鳴る」、1952年「老人と海」等を次々と執筆し、1954年「ノーベル賞受賞(受賞式は体調不良で欠席)」、1961年「猟銃自死」・・・・・です。
パリではいろんな人の知遇を得ますが、中でも小説修行時代の師がユダヤ系アメリカ人のガートルード・スタインと言われています。
この頃のパリは芸術家のメッカで、世界中から芸術家(例:ピカソ、シャガール、藤田等々)が集まり、芸術実験が行われていました。
師のスタインは、パリ・モダニズム芸術運動の推進者でしたので、そのサロンにはマチスやコクトー等も集まり、ヘミングウエイも参加していましたから、そこでいろいろと影響を受けたようです。
スタインは「言葉で絵を描く」「楽譜で物語を書く」等、ジャンル越境を行っており、ヘミングウエイもパリで出会ったセザンヌの絵(人間の知覚に忠実)のように小説に着手していったとのことでした。