日 時 2019年12月14日(土)14時〜15時30分
フランスを中心としたヨーロッパの古代・中世の記録を後世に伝え
るための写本についてお話しがありました。
まず最初に「アングロノルマン語」について解説がありましたが、
この言語はある時期ある地域で話されていたフランス語のことだそう
で、それは11〜14世紀にイングランド地域であったとか。
なぜ英国南部でフランス語が話されていたかですが、その昔バイ
キング(ノルマン人)がフランス北部に住みつき、ノルマンディ公国を
つくり、この一部が英仏海峡を渡って、イングランドを征服したことによるのだそうです。
その時の王・ヘンリー2世(1154年即位)は歴代の王の歴史を編纂するよう命じ、この中にアーサー王の物語が入っていたことから、後世の私達が知ることになったわけです。
(英国はその後、1362年に英語が公用語になりました。)
このように、他人や相手に伝える手段のひとつが「写本」です。
この写本(書写)の歴史ですが、文字が発明されるまでは専ら絵画によるものでしたし、その記録媒体も紙が発明されるまでは、石や植物等を利用していたようです。
たとえば、ロゼッタ石には勅令が書かれていますし、パピルスにはヒエログリフが書かれ、ポンペイには壁画が残っています。
そして羊皮紙→紙へと進化し、1445年にはグーテンベルクによって活版印刷が発明されました。