日本の「天下三槍」

日 時 2019年12月18日(水)11時〜12時30分
 日本の名槍「天下三槍」についてのお話しです。
 日本には古来から三本の名槍が伝えられています。それは
(1)後藤又兵衛の「日本号」
 この槍は元々正親町天皇が足利義昭の将軍即位時に祝い
として贈ったものと言われており、伝承では、正親町天皇→
足利義昭→織田信長→豊臣秀吉→福島正則→母里太兵衛
→後藤又兵衛・・・・と引き継がれたとのことですが、史実では
母里家が所持していたらしく、現在は「福岡市立美術館」が所蔵しているとのことです。
 特にこの槍は、民謡・黒田節「酒は呑め呑め 呑むならば 日本一(ひのもといち)のこの槍を 呑み取るほどに呑むならば これぞ真の黒田武士」にもあり、因みに母里太兵衛は黒田藩の家臣でした。
(2)本多平八郎の「蜻蛉切」
 この槍は本多平八郎(徳川四天王のひとり)が戦さの時に野で休んでいたところ、そばに立てかけていた槍の穂先にトンボが止まり、そのトンボが自分の重みで体が真ふたつに切れてしまいました。
 それを見ていた主君の徳川家康が「蜻蛉切」と命名したとのことです。
(3)森武蔵守長可の「人間無骨」
 森武蔵守長可は織田信長の家臣(森蘭丸の兄)で、鬼武蔵の異名を取った人です。
 この槍の刃表に「人間」、裏に「無骨」と彫られていたことからこの名がついたとのことでした。